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【苦情対応の失敗】高島屋のクリスマスケーキの苦情対応はの失敗事例。どうすればよかったのか。

今年のクリスマスに残念な出来事が発生しました。

高島屋のオンラインストアで注文したクリスマスケーキが潰れたり、形が崩れたりして配達されるという苦情がSNSで多数報告されました。

https://x.com/livedoornews/status/1739428322613006834?s=20

高島屋の発表によりますと、オンラインストアで発売された冷凍のクリスマスケーキは2879個のうち、807個が、形が崩れるなど破損して配達されたようです(数量は発表時点)。

目次

高島屋の対応はどうだったのか。

高島屋は今回の出来事の対して、事案が発生してからわずか4日で記者会見を開きました。

記者会見での発表内容は次のとおりです。

  • 大変申ご迷惑をお掛けし、お詫び申し上げる。
  • 希望者には返金対応する。
  • 製造や保管、配送工程の温度管理は適切だった。
  • イチゴの入荷遅れで製造時の凍結期間を前年の2週間から今年は20〜25時間に短縮した。
  • 製造工程において、昨年と凍結時間に変更があったものの、事前の凍結試験や実際のサンプル検査において、問題はなかった。
  • 事前のシミュレーションでも、マイナス20度の環境で20時間経つことで凍結状態になるになることを確認していた。
  • 気温・気候の状況とか、当時に携われている方、積まれている場所、流れが全く同じことが再現されない限り、特定したことにならないし、同じ環境を再現することは不可能。
  • これらの調査報告を受け、総合的に確認致しました結果、誠に遺憾ながら、原因の特定は不可能という判断に至った。
  • 今後、一連の工程をしっかり管理体制を改善することに向けて、サプライチェーンの皆様の協力をいただきながら共同体制で推進体制を敷くことにより、再発防止につなげていきたい。

高島屋の対応はどこが問題だったのか。

苦情や事案対応では迅速な対応が大事になります。
その点では、苦情発生からわずか4日で記者会見をして、謝罪、返金対応をしているため対応速度としては問題はありません。

しかし、問題なのは次の点です。

発表内容は、今回の事案の原因の特定は不可能という発表をしたということです。

今回は、製造委託をしている業者や配送御者への聞き取りを中心に調査を行ったとのことでした。
また、一部のサンプル調査や事前のシュミレーションの結果から原因を推測しようとしたようです。

今回、同じ状況が再現できないと発表しているように、事前のシュミレーションでは約3,000個のケーキを冷凍するという状況は作られてはいないと思います。ケーキの積み方によって、端のほうに積んだものと中心部や奥に積んだものでは冷え方が違ってきます。
以前は2週間の冷凍期間であったものが、今年は20〜25時間に短縮したため冷凍が十分でなかった可能性があります。

今回配達されてケーキは、冷凍が溶けて形が崩れてものと、形が崩れたまま冷凍されてものがあったそうです。
冷凍される前に崩れてしまったとも考えられるものもありました。

高島屋は冷凍ケーキの配達をこれからも続けていくことでしょう。
しかし、原因の特定は不可能としたことで、次回も同じ事象がおきてしまうかもという不安感を与えてしまいました。

百貨店というブランドがあります。そのブランドを守るためにも、信頼を大事にしなければなりません。

迅速な対応をすることは大事ですが、今回の発表では、お客さまへの謝罪と返金対応までとし、原因は調査中との発表にとどめ、原因は調査中とすべきであったと思います。
そして原因の特定後改めて発表をし、来年のクリスマスケーキは大丈夫だと購入者に安心感を与えるべきでした。

今後原因にとその再発防止策に関して発表があるかもしれませんが、高島屋のクリスマスケーキに関しては不安を残したままになって結果になってしまいました。

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