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【NHK Eテレ】国芳の猫愛が爆発!『浮世絵EDO-LIFE』で読み解くダジャレの極致とは?

1. 導入:5分間に凝縮された江戸の「猫愛」と浮世絵の魔法

2月22日の「猫の日」を前に、NHK Eテレが放つ5分間の濃密な芸術体験――それが『浮世絵EDO-LIFE』です。今回のテーマは、猫好きならずともその名を知る浮世絵師・歌川国芳の傑作『其まゝ地口猫飼好五十三疋(そのままじぐち みょうかいこうごじゅうさんびき)』。

この番組の魅力は、単なる美術解説にとどまらない「熱量」にあります。江戸の庶民が熱狂した浮世絵というメディア。そこには、現代の私たちがSNSで可愛い猫動画をシェアする感覚と、驚くほど似た「共感」が息づいています。番組では、国芳が描いた無数の猫たちが、まるで画面から飛び出してくるかのような躍動感を持って紹介されます。

たった5分。しかし、その5分が終わる頃には、あなたの眼前に広がる景色は、江戸の賑やかな宿場町と、そこで自由奔放に生きる猫たちの姿で満たされているはずです。なぜ江戸時代にこれほどの猫ブームが起きたのか、そして国芳という天才がなぜこれほどまでに「猫」に執着したのか。そのエッセンスを、この番組は見事に抽出しています。


2. 放送情報と番組のスタンス

本番組は、2026年2月20日(金)の23:50から、NHK Eテレ(名古屋)にて放送されます。金曜日の深夜、一週間の疲れを癒やすひとときに、この「猫だらけ」の5分間は最高の贅沢と言えるでしょう。

『浮世絵EDO-LIFE』シリーズは、浮世絵の中に描かれた細かな描写を糸口に、当時の人々の生活習慣、ファッション、食べ物、そして精神性を解き明かす教養番組です。教科書に載っているような「高尚な芸術」としての浮世絵ではなく、当時の人々が数百円(現代換算)で買い求め、家の中に貼って楽しんだ「大衆娯楽」としての側面を重視しています。

今回の「猫の東海道五十三次」特集は、そのシリーズの中でも特にエンターテインメント性が高い回です。2月22日の「猫の日」に合わせた編成という点からも、番組制作陣の「粋」な計らいを感じずにはいられません。


3. 絵師・歌川国芳:江戸の元祖「猫吸い」クリエイターの素顔

歌川国芳という男を語る上で、「猫」は絶対に欠かせない要素です。彼は単なる「猫を描くのが上手い絵師」ではありません。現代で言うところの「ガチの猫オタク」であり、重度の「猫吸い」でした。

伝説によれば、国芳の工房には常に数匹から十数匹の猫がうろついており、彼は猫を懐に入れたまま絵筆を握っていたと言われています。弟子たちにも猫を可愛がることを推奨し、愛猫が死ねば近所の回向院に葬り、猫のための過去帳まで作成していました。

この「猫愛」は、彼の作品のリアリティに直結しています。猫の骨格、毛並み、そして特有の気まぐれな表情。それらはすべて、日常的に猫と生活を共にしていた国芳だからこそ描けたものです。番組では、そんな彼の偏執的とも言える観察眼が、いかにして一枚の絵に結実したのかを、エピソードを交えて深掘りしていきます。


4. 徹底分析:傑作『其まゝ地口猫飼好五十三疋』の全貌

今回紹介される『其まゝ地口猫飼好五十三疋』は、国芳のユーモアが爆発した一品です。これは、歌川広重の有名な『東海道五十三次』をパロディにしたもので、53の宿場名+出発地の日本橋、到着地の京都を合わせた55の地名を、すべて猫に関する「ダジャレ(地口)」で表現しています。

例えば、起点の「日本橋(にほんばし)」は、猫に二本の鰹節を添えて「二本だし(にほんだし)」。藤沢宿は、猫がこたつで丸くなる姿から「ぶちさわ(斑さわ)」。このように、言葉遊びと猫の愛くるしいポーズが見事にリンクしているのです。

この絵の凄みは、単なる言葉遊びに終わらない「画力」にあります。横たわる猫、飛びかかる猫、魚を盗もうとする猫……。江戸の庶民は、この絵を見て「あるある!」と膝を打ち、自分が住んでいる町や故郷の宿場がどんな猫に例えられているかを楽しんだのです。番組では、この膨大な数の猫の中から、特に「映える」数匹をピックアップし、その造形の妙を解説します。


5. 神回ポイント:番組で注目すべき「猫のしぐさ」と「化け猫」

この放送回が「神回」と目される理由は、国芳が描く「猫の二面性」をしっかりと捉えている点にあります。国芳が描くのは、単に「かわいい」猫だけではありません。

注目すべきは、作品の中に紛れ込んでいる「化け猫」のような怪奇的な表現です。江戸時代、猫は年老いると尾が二股に分かれ、化け猫になると信じられていました。国芳は、そんな怪異さえもコミカルに、あるいはゾッとするような迫力で描き出します。

番組内では、猫たちが二本足で立って踊る姿や、人間のような表情を浮かべる瞬間など、静止画である浮世絵に「命」が吹き込まれる瞬間をクローズアップします。特に、獲物を狙う瞬間の鋭い眼光や、舌を出して毛繕いをする際のリズミカルな筆致は、高画質放送ならではの見どころです。これらの一匹一匹が、江戸の猫ブームの熱狂を今に伝えてくれるのです。


6. 演出の妙:最新技術で解き明かす浮世絵のディテール

NHKの美術番組が素晴らしいのは、その「見せ方」です。『浮世絵EDO-LIFE』では、特殊なマクロレンズやデジタル技術を駆使し、肉眼では捉えきれないような微細な線を浮き彫りにします。

国芳が使ったベロ藍(プルシアンブルー)の鮮やかさや、和紙に染み込んだ墨の濃淡。これらを視覚的に強調することで、視聴者はまるで国芳の工房で、描き立ての絵を覗き込んでいるような感覚に陥ります。

また、5分間という短い尺を最大限に活かすため、無駄なナレーションを排し、猫の鳴き声や江戸の雑踏を思わせる音響効果を効果的に配置しています。この「音」の演出が、平面的な浮世絵に奥行きを与え、2Dの絵画を3Dの体験へと昇華させているのです。SNS上でも、「この番組を見ると美術館に行きたくなる」「5分とは思えない満足感」という声が相次いでいるのも納得のクオリティです。


7. まとめと今後の期待

歌川国芳が描いた『其まゝ地口猫飼好五十三疋』は、時を越えて現代の私たちに「楽しむことの本質」を教えてくれます。厳しい時代にあっても、猫という小さな存在に癒やされ、ダジャレという知的な遊びに興じる。その心の余裕こそが、江戸文化の豊かさだったのではないでしょうか。

今回の放送を通じて、私たちは国芳の「猫愛」を再確認するとともに、浮世絵が持つ「今っぽさ」に驚かされるはずです。それは決して色褪せることのない、日本が誇るポップアートの原点です。

今後も『浮世絵EDO-LIFE』では、北斎や広重、写楽といった巨匠たちの知られざる一面を切り取ってくれることでしょう。次はどのような江戸の「リアル」を見せてくれるのか。まずは、この2月20日の「猫特番」を心ゆくまで堪能し、江戸の猫たちと一緒に、時代を旅する5分間を楽しもうではありませんか。

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