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電気自動車の航続距離が10倍に!? 効率99%の「超伝導モーター」がEV・電気代の常識を破壊する

目次

1. 導入:エネルギーの常識を覆す「電気抵抗ゼロ」の衝撃

私たちが日々使っているスマートフォンから、街を走る電気自動車(EV)まで、あらゆる電動機器の心臓部には「モーター」があります。しかし、従来のモーターには宿命的な弱点がありました。それは、電気を流す際に必ず発生する「電気抵抗」によるエネルギーロス、すなわち「熱」です。

もし、この抵抗をゼロにできたら? 2026年3月4日放送の『いまからサイエンス』が提示するのは、そんな魔法のような世界を実現する「超伝導モーター」です。京都大学の中村武恒先生が挑むこの研究は、単なる実験室の中の成功に留まりません。

航空機の電動化、宇宙開発の効率化、そして自動車の航続距離の飛躍的向上。日本の英知が結集した「超伝導」の力が、いかにして物理的な限界を突破し、産業構造そのものを激変させようとしているのか。加藤浩次さんも驚愕した、最先端研究の全貌が明かされます。

2. 放送情報と番組概要:加藤浩次が切り込む「未来の設計図」

本放送は、2026年3月4日(水) 22:00〜22:55、BSテレ東にて放送されました。科学の難解なテーマを、圧倒的な熱量と分かりやすさで紐解く『いまからサイエンス』。今回の主役は、京都大学大学院の中村武恒先生です。

番組の最大の見どころは、超伝導技術を「絵に描いた餅」ではなく、すでに現実の車に搭載して走らせているという「実証」のフェーズにあることを示した点です。

  • 世界初!水素エンジン×超伝導モーターの融合: スーパー耐久シリーズ2025の会場で披露された、トヨタ自動車と京大の共同開発車。
  • 効率「99%以上」の衝撃: エネルギーロスのほとんどないモーターが、いかにして実現されたのか。
  • 航空機・宇宙への応用: 重くてかさばるバッテリーやエンジンの常識を、超伝導がいかに軽量化するか。

55分間の放送を通して、視聴者は「超伝導=リニアモーターカー」という固定観念を打ち破り、それがすぐそばにある未来の技術であることを確信することになります。

3. 超伝導モーターの正体:なぜ「99%」という数字が可能なのか

従来のモーターは、銅線などのコイルに電流を流して磁力を発生させますが、そこには必ず抵抗が生じ、熱としてエネルギーが逃げてしまいます。一般的なEV用モーターの効率が90%前後とされる中、中村先生が開発する超伝導モーターは**「99%以上」**という驚異的な数値を叩き出します。

超伝導とは、特定の物質を極低温に冷やすことで、電気抵抗が完全にゼロになる現象です。抵抗がなければ熱も出ない。熱が出なければ、モーターを冷却するための巨大な装置も不要になり、その分モーター自体を小型・軽量化できます。

中村先生の技術の凄みは、これを「特殊な環境」だけでなく、振動や過酷な温度変化にさらされる「自動車のエンジンルーム」という極限状態で動作させたことにあります。番組では、複雑な物理現象をCGや模型を使い、文系出身の加藤浩次さん(そして私たち視聴者)にも直感的に理解できるよう解説されています。

4. トヨタ×京大の挑戦:耐久レースの現場で起きた「革命」

番組内容のハイライトの一つが、2025年11月に開催された「スーパー耐久シリーズ」での発表です。ここでトヨタ自動車は、自社が推進する「水素エンジン」と、京大の中村先生の「超伝導モーター」を組み合わせたハイブリッド車を公開しました。

なぜ水素エンジン車に超伝導モーターなのか? 実はここには完璧な「理」があります。 超伝導を実現するにはマイナス150〜250度程度の冷却が必要ですが、燃料である「液体水素」はマイナス253度の極低温。つまり、燃料そのものの冷たさを利用して、モーターを超伝導状態にするという、極めて合理的かつ画期的なシステムなのです。

この「冷熱の有効活用」こそが、これまで超伝導の社会実装を阻んできた「冷却コスト」という壁を崩しました。レースという極限環境で披露されたこの車は、単なるコンセプトカーではなく、量産化に向けた大きな一歩を意味しています。

5. 社会を一変させる応用先:車、空、そして宇宙へ

超伝導モーターがもたらすインパクトは、自動車業界に留まりません。

  • 電動航空機(e-Aircraft): 飛行機を飛ばすには膨大なパワーが必要ですが、従来のモーターやバッテリーは重すぎました。超伝導によって「大出力かつ超軽量」なモーターが実現すれば、二酸化炭素を出さない航空機が空を埋め尽くす日も遠くありません。
  • 宇宙開発: 宇宙空間はもともと極低温。冷却の必要がほとんどない宇宙では、超伝導技術は「最強の武器」になります。ロケットの姿勢制御や、探査機の動力源として、これまでにない航続距離とパワーをもたらします。
  • 産業用ポンプ・大型船舶: 24時間稼働し続ける工場や巨大なタンカー。これらのエネルギー効率が数%上がるだけで、地球全体のエネルギー消費量は劇的に削減されます。

中村先生が語る「モーターをすべて超伝導に変える」というビジョンは、地球温暖化問題に対する日本発の決定打になる可能性を秘めています。

6. SNSの反響:加藤浩次のリアクションと「日本の誇り」

放送中、SNSでは「超伝導がこんなに身近になっていたとは」「99%効率ってほぼ魔法じゃないか」といった驚きの声が殺到しました。

特に、加藤浩次さんが中村先生に対して「これ、日本が世界をリードしてるってことですよね?」と詰め寄るシーンでは、「頑張れ日本の技術者!」「こういうニュースをもっと見たい」という応援のコメントが溢れました。

難しい話を分かりやすく、かつ熱く伝える中村先生のキャラクターも相まって、理系学生やエンジニアだけでなく、普段科学番組を観ない層からも「ワクワクした」という感想が多く寄せられました。日本がかつて誇った「技術立国」の底力を、超伝導という形で再確認させてくれる内容が、視聴者の琴線に触れたようです。

7. マニアが注目する「全超伝導モーター」の技術的障壁

科学マニアや専門家たちが注目したのは、今回紹介されたのが「全超伝導(磁石もコイルも超伝導)」なのか「半超伝導」なのかという点です。中村先生の研究は、より高効率を目指す「全超伝導」の方向性を強く示唆しています。

また、従来は「脆い」とされていたセラミックス系の超伝導材料を、いかにして振動の激しい自動車に実装できるほどの「強度」と「信頼性」を持たせたのか。このブレイクスルーの背景にある製造プロセスの革新こそが、世界中の研究者が注目するポイントです。

番組後半で触れられた「常温超伝導」への夢。中村先生は「まずは今ある技術で社会を変える」という実務的なスタンスを見せつつも、未来への飽くなき探求心を覗かせました。そのバランスの取れた科学者としての姿勢に、マニアからも高い評価が寄せられています。

8. まとめ:日本が挑む「次の100年」の原動力

『いまからサイエンス 超伝導モーター編』は、私たちに「希望」を見せてくれる放送でした。

かつて電気の発見が産業革命を起こしたように、超伝導モーターの実装は、移動のコストを下げ、環境負荷をゼロに近づけ、人類の活動範囲を宇宙へと広げる「新しい動力革命」になるでしょう。

中村武恒先生のような情熱的な研究者と、トヨタのような実装力を持つ企業がタッグを組むことで、日本は再び世界の中心で輝くチャンスを掴もうとしています。電気抵抗ゼロの世界は、もうすぐそこまで来ています。この55分間の放送は、数十年後の私たちが「あの時すべてが変わったんだ」と振り返る、歴史の転換点の記録になるかもしれません。

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