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『小さな旅』鳥海山麓編を徹底解説!象潟の伏流水と九十九島に伝わる「出羽富士」信仰の絆とは?

日曜の朝、静かな音楽とともに始まるNHKの長寿番組『小さな旅』。旅人(ナレーター)の温かな語り口が、視聴者を日本各地の美しい風景へと誘います。

今回、アンコール放送(「選」)として紹介されるのは、秋田県と山形県の県境にそびえる「鳥海山(ちょうかいさん)」の麓で暮らす人々の物語です。標高2,236メートル、東北第2の高峰でありながら、海(日本海)から一気に立ち上がるその姿は、古来より「出羽富士」と称され、人々の信仰を集めてきました。

この記事では、番組の内容をさらに深掘りし、鳥海山麓の厳しい自然の中で、人々が何を大切に守り抜いているのかを詳しく解説します。


【番組放送情報】

  • 番組名:小さな旅 選「霊峰に守られて 〜秋田県 鳥海山麓〜」
  • 放送日時:2026年2月1日(日) 08:00〜08:25
  • 放送局:NHK総合(名古屋・全国放送)
  • 出演(旅人):山本哲也アナウンサー(放送当時の担当)

1. 霊峰・鳥海山と「水の循環」

鳥海山は、ただの美しい山ではありません。「水の山」として知られています。 山頂に降り積もった大量の雪は、長い年月をかけて溶岩の間を通り、麓の至る所から「伏流水」となって湧き出します。この水こそが、にかほ市や由利本荘市の人々の暮らしの源泉です。

番組では、この豊かな水と共に生きる人々の営みが丁寧に描かれます。例えば、にかほ市象潟町(きさかた)にある「元滝伏流水」は、まさに鳥海山の恵みの象徴。岩肌から溢れ出す水量は圧巻で、真夏でもひんやりとした空気が漂います。

2. 「象潟」に息づく、松尾芭蕉も愛した風景

かつて、象潟は松島と並び称される景勝地で、海に点在する島々が美しい「東の松島、西の象潟」と呼ばれていました。しかし、1804年の大地震により地面が隆起し、海だった場所は陸地となりました。

現在、かつての島々は田んぼの中に浮かぶ「九十九島(くじゅうくしま)」として、独特の景観を残しています。番組では、この変化した地形を受け入れ、田を耕し、山の神への感謝を忘れない農家の方々の眼差しが紹介されます。

3. 山岳信仰と「修験」の心

鳥海山は古くから修験道の霊場としても知られています。番組のタイトル「霊峰に守られて」にある通り、麓の人々にとって鳥海山は単なる山ではなく、崇拝の対象である「大物忌神(おおものいみのかみ)」が鎮まる聖域です。

  • 鳥海山大物忌神社:山頂に本社があり、麓に「吹浦」と「蕨岡」の2つの口之宮を構える。
  • 人々の祈り:春の農作業の始まりを告げる「種まきザクラ」や、山の雪解け具合を見て農作業の時期を判断する知恵など、現代でも科学を超えた「山との対話」が続いています。

4. 厳しい冬を越え、春を待つ強さ

秋田の冬は厳しく、鳥海山麓は猛烈な吹雪に見舞われることも珍しくありません。しかし、その雪があるからこそ、春には豊かな伏流水が田を潤し、美味しいお米や山の幸を育みます。

番組では、厳しい自然を「敵」とするのではなく、その厳しさを含めて「山の恩恵」と捉える住民たちのインタビューが印象的です。彼らの語る言葉には、都会では忘れかけられている「自然への畏敬の念」が溢れています。

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