「胃がんで手術が難しいと言われた…」「再発してしまったけれど、次の手はある?」
そんな不安を抱える方にとって、2026年現在の胃がん治療は、数年前とは比較にならないほど進化しています。2026年1月11日放送のNHK『チョイス@病気になったとき』では、まさにその**「進化する薬物療法」**が特集されました。
今回は、番組で紹介された最新の治療選択肢(チョイス)について、専門用語をわかりやすく噛み砕いて解説します。
目次
1. 進行胃がん治療のパラダイムシフト
以前は、手術ができない進行胃がん=「治療が難しい」というイメージが強くありました。しかし現在は、**「薬でがんをコントロールし、自分らしい生活を長く続ける」**ことが現実的な目標となっています。
特に注目すべきは、以下の3つの柱です。
- 免疫チェックポイント阻害薬の適応拡大
- 分子標的薬の多様化(特定の遺伝子を狙い撃ち)
- コンパニオン診断による「自分に合う薬」の特定
2. 放送で注目された「3つの主要な薬」
番組では、進行胃がんの治療において中心となる薬剤が整理されました。
① 免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボなど)
自分の免疫細胞ががん細胞を攻撃する力を取り戻させる薬です。
- 特徴: 化学療法(抗がん剤)と組み合わせて1次治療から使われるケースが増えています。
- メリット: 効果が長く続く人が一定数いること。
② 分子標的薬(HER2、CLDN18.2など)
がん細胞の表面にある「目印」を狙い撃ちする薬です。
- HER2陽性: 以前から使われていた目印に加え、新しいタイプの分子標的薬が登場しています。
- CLDN18.2(クロウディン): 近年新たに加わった標的で、治療の選択肢を広げています。
③ 従来の細胞障害性抗がん剤
いわゆる「抗がん剤」です。
- 役割: 免疫薬や分子標的薬と「併用」することで、がんを叩く力を最大化させます。
3. 重要!「自分に合う薬」を知るための検査
最新の薬を使うためには、自分の胃がんがどのような「タイプ」なのかを知るバイオマーカー検査が必須です。
| 検査項目 | 判明すること | 選ばれる薬の例 |
| HER2検査 | タンパク質の過剰発現があるか | トラスツズマブ、エンハーツなど |
| MSI検査 | 遺伝子の修復機能に異常があるか | キイトルーダなど |
| CLDN18.2検査 | 特定のタンパク質があるか | ゾルベツキシマブなど |
番組では、「まずは検査を受け、自分のタイプを知ることが、最善のチョイスへの第一歩」であると強調されていました。
4. 副作用とQOL(生活の質)の維持
最新の薬には、これまでの抗がん剤とは異なる特有の副作用(免疫関連副作用など)があります。
- チーム医療の活用: 医師だけでなく、薬剤師や看護師に「ちょっとした体調の変化」を伝えることが、治療を長く続けるコツです。
- 支持療法の進化: 吐き気や倦怠感を抑える薬も進歩しており、仕事を続けながら治療する人も増えています。
まとめ:納得のいく「チョイス」のために
進行胃がんの治療は、まさに「オーダーメイド」の時代に突入しています。
- 検査で自分のタイプを確認する
- 最新の薬(免疫薬・分子標的薬)の適応があるか聞く
- 副作用対策を含め、主治医としっかり対話する
「もう道がない」と諦める前に、最新の薬物療法という選択肢について、ぜひ主治医に相談してみてください。
※ご注意
本記事は番組放送内容に基づいた情報提供を目的としており、特定の治療法を推奨するものではありません。実際の治療については、必ず専門医にご相談ください。
